中性脂肪やコレステロールが減らない方々へ (運動編)

こんにちは、神保町、御茶ノ水のパーソナルジムトレーナーの井上です。
前の記事のブロブにて中性脂肪とコレステロールについて説明しました。
 今日はそれを低下させるための食事と運動について細かいアプローチを2回に分けてお話ししていきます。
 
 

本日は運動編です
 
 

運動編
 
中性脂肪の低下につなぐ運動強度は中等度の強度の有酸素運動を毎日30分以上継続することがよいとされています。
中等度の(運動)強度とは、楽に行える程度からややきついと感じる程度の、息が弾むくらいの運動のことをいいます。  
 
 
有酸素運動とは、名前の通り酸素を使った運動です。
しかし呼吸をするという意味で酸素を使うわけではありません。

 
 
体内のエネルギーを燃焼させるために酸素を利用することで有酸素運動という名前が付いています。継続的で、軽めの負担をかける運動のことを指します。
 
 
具体的にはウォーキングやジョギング、サイクリングや水泳などが有酸素運動にあたります。
身体を動かそうとするには、体内のエネルギーを使わなければなりません。有酸素運動では、身体に蓄えられている脂肪を燃焼させてエネルギーにします。
 
 

有酸素運動を始めてから大体およそ20分間は血液中の脂肪でもある遊離脂肪酸が燃焼します。



20分後からは血液中の脂肪が少なくなり皮下脂肪や内臓脂肪がエネルギーとして燃焼し始めます。
 

 
 
ひと昔前に20分以上有酸素運動を行わないと脂肪が燃焼されないという話を聞いたことはないでしょうか?

上記の説明を見ても分かるように、この脂肪燃焼の仕組みは少し間違いです。
これは皮下脂肪や内臓脂肪がエネルギーとして燃焼し始める時間の事を指したかったのではないかと思います。
 
 
脂肪燃焼は運動を開始したときからはもちろん、普段の生活で歩くことが多い方や肉体労働の方などは普段の日常でも脂肪をエネルギーとして活動していることになります。

 
 
 
これらの効果を考えると体内の脂肪を燃焼させ、それをエネルギーにする有酸素運動は、脂肪を減らして痩せたい人向けの運動方法です。
また、皮下脂肪を燃焼させる前に血中の脂肪を燃焼させるため、LDLコレステロールや中性脂肪の減少効果もあります。
 
 
LDLコレステロールは増加しすぎると動脈硬化を引き起こす悪玉コレステロールとも呼ばれ、中性脂肪は取りすぎると皮下脂肪として蓄積されてしまいます。ダイエットだけでなく、健康維持としても効果のある運動です。
 
 
 
では逆に無酸素運動は中性脂肪の低下に貢献するのでしょうか?
 
 

強度が低い運動、長時間の運動ほど体脂肪が利用される比率が多くなります。
これはいわゆる有酸素運動のことです。
 

 
反対に、筋力トレーニングや短距離走など短時間で高強度の運動(無酸素運動)ほど糖質が利用される比率が高まります。
これを無酸素運動といいます。

 
 
したがって、運動中により多くの体脂肪を燃やすためには、ウォーキングやジョギングなどの軽い運動を長時間行なうことが効果的です。
 
 
では、筋トレなどの無酸素運動は脂肪燃焼に効果がないのかというと、そうではありません。有酸素運動は運動中に脂肪を多く燃やすのに対して、筋トレは、運動後に脂肪が燃えやすい状態をつくることが科学的に証明されています。
 
 

筋力トレーニングのような激しい運動を行なうと、筋肉内で乳酸などの代謝産物が蓄積し、筋肉内にある侵害受容器というものが刺激されます。
 
 

刺激された侵害受容器は
 

「この運動はかなりきついぞ!きつすぎる!」

 という信号を脳に伝達します。すると脳下垂体という場所から成長ホルモンが分泌されます。
 
 
 
 成長ホルモンは、骨や筋肉に作用してその発育・発達を促す、疲労した筋肉の回復を早めるなどの働きを持つことで知られていますが、一方で、脂肪細胞に含まれるホルモン感受性リパーゼを活性化し、中性脂肪の分解を促す強い作用があることも明らかになっています。
 
 
※ホルモン感受性リパーゼ:脂肪細胞の中に存在し、中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解する酵素。アドレナリン、ノルアドレナリン、成長ホルモンなどの作用によってその働きが活性化します。

 
 
成長ホルモン以外で脂肪分解作用を持つホルモンとしてアドレナリンやノルアドレナリンが知られています。
これらのホルモンは、運動の開始直後から分泌されて中性脂肪の分解を促しますが、その効果は約1時間程度で消失するとされています。
 
 
一方、成長ホルモンによる脂肪分解作用は、筋力トレーニングが終了してからも長時間持続することが研究から明らかになっています。
国内の研究ではおよそじつに5~6時間程度も持続するデータが報告されました。 

また、国外の研究では、成長ホルモンの脂肪分解作用は、筋力トレーニングの実施後、約48時間も持続するとの報告もあります
 
 
 
すなわち、筋力トレーニングのような無酸素運動自体は体脂肪を直接燃やす効果はありませんが体脂肪の分解を促し体脂肪が燃えやすい状態をつくることができるので中性脂肪を下げるための効果的な運動療法にもなります。
 
 
 
あと、運動でエネルギーを消費するイメージとして、有酸素運動や無酸素運動のようにきつい運動を長い時間やらないと意味がないと考えてしまいがちだと思いますが、そんなことはありません。
この普段に日常生活の消費活動を高めていくこともエネルギーを消費するには必要な要素になります。
 
 
 
 
運動や生活活動による消費エネルギー量は下記の数式で決まります。
 
 

「体重×運動強度×時間」

 
 
ここでの体重はkg、運動強度はメッツと表現します。
1メッツとは安静状態を指しており、何もしなくても例えば体重60kgの人は1時間に60kcalのエネルギーを消費することになります。これを式に表すと下記の通りになります。
 
 

80kg×1メッツ×1時間=80cal

 
 
 

座らずに立って何かしていれば2メッツ


 
 

歩きながら何かをしていれば3メッツ


 
 
 

ウォーキングで4メッツ


 
 

ジョギングで6メッツ


 
 
といった具合です。例えば、いつも座っている1時間をウォーキングに換えれば240kcalの余分なエネルギーを消費したことになります。
 
 

※計算式だとこんな感じです。
80kg×(4-1)メッツ×1時間=240kcal

 
 
このように、余分に消費したエネルギーの蓄積が中性脂肪の低下につながります。
体脂肪1kgを消費するには7000kcalが必要になります。
1日1時間のウォーキングを毎日続ければ、1ヶ月で1kg減量できる計算になります。
 
 
 
このように日々の生活強度をすこし上げて身体活動を活発にしていくことでもエネルギーは大きく消費されてきます。
運動習慣を増やすことが現状的に厳しいようでしたら日々の身体活動を活発にしていきましょう。
大切となるのは、座る時間をできるだけ少なくし、立ったり・歩いたりする時間を増やす生活習慣をつくりましょう。
 
 
あとは何より運動が苦手な方は歩く習慣をつけていきましょう。少しずつ歩数を稼いで消費エネルギー量を高めていくことが大事になってきます。

日本人の平均歩数は男性7,500歩女性6,500歩くらいと言われています。まずは平均歩数以上を目指してみましょう。
 
この身体活動についてのエネルギー消費についてはまたどこかで記事にして掘り下げて書きます。
 
 
本日は運動編でした。
次回は食事編です。
いつも見ていただきありがとうございます!





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