変形性膝関節症の初期から末期までの症状



●初期の変形性膝関節症

症状は痛みも弱く、すぐに痛みが治ったりするので気にする人も少なく、自分自身が病気だとは思わないで過ごす人の方が多いです。こうした初期症状の時期は数年から10年以上続く場合があります。



もっとも分かりやすい初期の症状は朝起きて歩き始めたときに膝がこわばる、重い、違和感があるといったものです。



階段の上り下り、正座、座ったり立ったりするときなど膝に力がかかる動きをすると痛みを感じることもあります。いつも痛みが続くわけではなく、しばらくまったく何も感じない時期もあります。


しかし、このまま放置しておくと、いずれ痛みが強くなってきます。




初期の膝関節の状態 

・発症時期は分からないがゆっくりと進行している

・痛みがあってもしばらく休むとよくなる

・初期の症状が続く期間は1~2か月または数年、人によって異なります


 


関節軟骨が少しづつ、すり減ってきており動作によって痛みを感じる場合があります。


主な自覚症状

○朝起きたときの膝のこわばり

○なんとなく膝が重い、違和感がある

○痛みが出たり治ったりする

○階段の上り下りや立ち上がりの際に痛む






●進行期の変形性膝関節症

この頃には、膝がいつも痛み、膝が変形したり、音が出たりすることもあります。

膝の変形が進むとO脚になって外見的にも変化が分かるようになります。

はっきりと痛みを自覚し医療機関に通うようになります。


進行期になると、膝の関節は内部で炎症を起こしています。熱や、痛み、腫れなどを起こすことがあります。

膝の内部では擦りきれた関節軟骨の摩耗物質が関節包の内側の滑膜を刺激し、炎症を起こしています。



炎症がひどいと膝に水が溜まることもあります。炎症のために、普段は1ccくらいの関節液が、過剰に分泌されて30cc〜50ccほどの関節液が膝の内部に溜まります。



進行期の膝関節の状態

・膝がいつも痛む

・膝がO脚気味に変形、膝から音がする

・熱や腫れ、膝に水が溜まっている



関節軟骨のすり減りが進み、膝の内部では炎症が起きています。熱や腫れ時には水が溜まります。動作によって痛みを感じる場合があります。


自覚症状

○膝がいつも痛む

○痛くて正座ができない

○階段の上り下りがつらい

○膝が熱っぽく腫れや水が溜まる





●末期の変形性膝関節症

末期の症状は進行が進み、痛みはさらに強くなっています。

日常動作が全てできにくくなり外出を控えるようになります。膝の痛みによって行動を制限されるため精神的な影響も出てきます。


膝の関節軟骨がほとんどすり減ってなくなっているため、上下の骨がぶつかっている状態になります。中期から起こっていたO脚はさらに変形を増し、末期では明らかなO脚になります。


末期の状態に陥った高齢者のなかには外に出ることもできなくなり、家に閉じこもっていることから、鬱などの心の病を併発することもあります。


末期の膝関節の状態

・痛みで日常の動作ができにくい

・痛みによる行動の制限によって精神的な影響も及ばす

・膝の関節軟骨がほとんどすり減ってなくなり、上下の骨がぶつかっている状態


関節軟骨がほとんどなくなり、骨と骨とが直接ぶつかるようになるため、痛みが激しく日常生活が困難になります。


自覚症状

○日常的につよい痛みを感じる

○明らかなO脚になる

○買い物や散歩に出かけなくなる

○膝を動かすと音がする



次回は変形性膝関節症に対しての予防とアプローチを投稿します。





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